目がよく乾く、痛い、コンタクトの影響?ストレス?
目が乾くという症状は、誰でも一度は経験しています。冬場など空気が乾燥しているとき、エアコンの風があたるときなど、どうしても涙が蒸発しやすくなってしまうためです。また、コンタクトレンズを原因としている目の乾きも少なくありません。
上記のような目の乾燥は、部屋を加湿したり、コンタクトレンズの装用・管理方法を見直すことで、改善が可能です。
ただ、中にはドライアイや眼精疲労を原因とするものもあります。これらについては、眼科での治療が必要です。
目が乾くメカニズム
涙は、涙腺という組織で作られ、分泌されます。そして瞬きによって目の表面に広げられ、膜を作ります。
涙の分泌量が減ったり、適切に涙の膜が形成されない・すぐに壊れてしまうことで、私たちは目の乾きを感じるのです。
なぜそのようなことが起こるかということについては、次の項目をご覧ください。
目が乾く原因と考えられる疾患
目が乾く原因には、以下のようなものがあります。疑われる疾患とあわせて、ご紹介します。
空気の乾燥
空気が乾燥していると、涙が蒸発し、目が乾きやすくなります。また、エアコンの風が当たる場合なども同様です。
まばたきの減少
パソコンやスマートフォンを操作しているとき、テレビを視聴しているとき、何かの作業をしているときなど、集中するとまばたきの回数が減少します。
目を開いている時間が長いほど涙は蒸発しますし、涙の層が壊れてしまうため、目の乾きを感じます。
コンタクトレンズの装用
コンタクトレンズの装用は、ハード・ソフトのいずれであっても、目の乾きを感じる原因になります。
さらに、涙の吸水性が高いソフトコンタクトレンズは、ハードコンタクトレンズと比べてより目の乾きを感じやすくなります。
ドライアイ
加齢、マイボーム腺の詰まりなどによって涙の分泌量が低下したり、涙の質が変化すると、目の表面を覆う涙が少なくなり、慢性的に目の乾きを感じます。
眼精疲労
目の酷使、ストレスなどを原因として、目の疲れ・痛み、さらには頭痛・肩こり・吐き気といった全身症状を伴う状態です。そのほか、屈折異常に起因して発症することもあります。
目を休めることで比較的容易に回復する疲れ目とは区別します。
目が乾く場合の4つの対策
目の乾きを感じるときに、ご自身でできる対策をご紹介します。
市販の目薬を使用する
目の潤いを保つ目薬などを購入し、使用する方法です。小まめな点眼により、目の乾燥を防ぐことができます。
防腐剤を含まないものを選ぶようにしてください。
目・身体を休める
パソコン・スマホ・テレビなどを見ることは避け、身体もしっかりと休めましょう。
仕事などでモニター作業が必要な場合には、適度に休憩をとること、意識してまばたきをするなどして、目の乾燥を最小限に抑えます。
眼精疲労の治療の一環としても有効です。
部屋の加湿
加湿器などを使って部屋を改質し、目の乾きを防ぎます。湿度の目安は、40~60%です。
その他、エアコンの風が直接当たるような場合は、移動したり、風の向きを変えるなどしてください。
コンタクトレンズを正しく装用する・眼鏡を使う
コンタクトレンズを正しく使用・管理できているか、改めて確認してください。
眼鏡の装用に切り替えたり、眼鏡を装用する時間を増やすといった方法も有効です。
目が乾く場合の治し方・治療
目が乾く場合には、その原因に応じた治療が必要です。
ドライアイの場合
点眼薬を用いた治療が中心となります。
点眼薬は、目の保水性を高めるもの、角膜の傷を修復するもの、炎症を抑えるものなどを、目の状態に合わせて使い分けます。
眼精疲労の場合
目と身体をしっかりと休めることが第一です。また、屈折異常に起因する場合には、眼鏡・コンタクトレンズを用いた正しい視力矯正が必要です。
対症療法として、点眼薬・内服薬による薬物療法を行うこともあります。
その他、眼科疾患・全身疾患を原因とする場合には、その治療が必要です。
目の乾きが続いたらご相談ください
目の乾きは、目の症状の中でも非常に身近な症状と言えます。目薬を使ったり、目を休めたりして様子を見ることは決して悪いことではありません。
ただし、目の乾きが続く場合、ひどい場合には、ドライアイや眼精疲労が起こっている可能性があります。いずれも治療により改善が可能ですので、お早めに当院にご相談ください。